指標の向き不向き

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トレンド追従型インジケーターと、逆張り向きなインジケーター

チャートに画くインジケーターの種類

指標の種類の項目で言ったとおり、
チャートの中に画く指標はトレンド追従型が多いです。

逆にオシレーターは主に(必ずではない)逆張りで使われます。

  • 移動平均線は価格を平均化させることでトレンド方向を見えやすくするが、
  • ストキャスティクスでトレンド追従は難しく、逆張りで真価を発揮します。

このように、指標には向き不向きがあります。

※指標=インジケーター

もちろん、オシレーターでもトレンドフォロー向きなものもありますので誤解がないようにして下さい。

ご自身の取りたい値幅や、ご自身のトレードスタイルに応じて使う指標を分けて考えることが重要だということです。

  • 何の指標を使うのか。
  • 本当にその指標が必要なのか。

をよく考えてみて下さい。


得意か不得意かを考える。

トレンドフォロー向きなものと、逆張り向きなもの。
インジケーターには色々あるということをお話ししました。

そして、ご自身のトレードスタイルが「トレンドフォローなのか、逆張りなのか」をよく考えることも必要です。

自分のスタイルと合わなければ使う意味がないからです。

例えば
何時間足でのトレンドフォローなのか?まで決められたら、
あなたのトレードは楽になるでしょう。

1時間足で25SMAと200SMAだけを表示すると決める、とかね。

ここからは、いくつかピックアップして
トレンドフォローが得意な指標と、逆張りが得意な指標についてお話ししていきます。


トレンドフォロー向きな指標の代表はMA

移動平均線のトレード2

トレンド用インジケーターのセットアップを作りましょう。

トレンドフォローにはやはりMA(移動平均線)がよく使われます。

MAの意味はMovingAverageですから、「動きを伴った平均値」というような意味になります。

要するにただの平均の値段を表しているにすぎません。

ですが、「平均の値段が上向きなら価格自体は上昇傾向にある」ということが分かります。

ローソク足だけでも見れば分かりますが(笑)、それでもよく使われるのがこのMA。

よく使われるだけにこの値段を意識する人が多い、ということがMAで最も意識しなければならない点でしょう。

多くの人が意識しているということを意識する(笑)のです。

ただし、MAには10MAもあれば20MAもあり、200MAもありますから何が多く見られているのかは考える余地がありそうですね。

移動平均線の数値は何を採用するか?

どの数値が正しいか?という話では様々な意見があります。

1週間が5日営業日だから5MAだとか、1か月が20営業日くらいあるから20MAだとか・・。

どうでもいいです。(笑)正解はないでしょう。

何でもいいですが、例えばフィボナッチ数値に合わせてみてはいかがでしょうか。

フィボナッチは0.1.1.2.3.5.8.13.21.34.55.89.144.233.377・・
と続きます。

5MA,8MA,13MA,21MA,34MA,55MA,89MA等でやってみると面白い結果が得られるかもしれませんよ。

例えば、5MAと13MAと55MAを組み合わせるなど

こんなトレンドフォローの為のMAのセットアップも面白いでしょう。

※多くの人が意識している、そんな設定値にして下さい。フィボナッチ数列の話はジョークです。 

お勧めの移動平均線セットアップは次のものです。ご参考になれば幸いです。


SMA(単純移動平均線)のセットアップを一つ提案

例えば、この動画を再生してみて下さい。SMA(単純移動平均線)のセットアップが一つ手に入ります。

15分足、1時間足、4時間足で使う時のセットアップです。

【補足】

私が教えているのはライントレードですので、移動平均線はあくまでも環境認識として使います。実際にはラインを引き、エントリーエグジットをします。

※「一度見ただけで分かるトレード手法シリーズ、全6話」は勝ち方実戦編フリーパスプランという教材で視聴出来ます。MA編は無料公開。


「20MAは月間の営業日に合わせてある」という話を上に書きました。

しかし、月間の営業日が20MA・25MA・21MAという3つの設定値のどれ?と聞かれたらどうでしょう。

そう。だから正解はないのです。

『私は(俺は)21MAを重要視しているよ』、という程度のものなのです。

「誰もが見ているから意味がある」という観点から考えた時、「200MA」が一番広く愛用されるMAです。

200MAをどの時間軸で使用するのでしょうか?

1時間足?日足?

期間によって全く値位置は異なります。

このように、時間軸によってもそれぞれのトレーダーが見ているポイント
(今この時間に200MAが位置する値位置)が変わってきてしまいます。

そんなあやふやな移動平均線ですが、
一つの時間軸に複数の時間軸の200MAを表示出来るとしたらどうでしょう。

【(上の動画の)セットアップの理屈】

  • 15分足の200MAは1時間足の50MAと近い
  • 15分足の800MAは1時間足の200MAと近い
  • 1時間足の200MAは4時間足の50MAと近い
  • 1時間足の800MAは4時間足の200MAと近い
  • つまり、15分足の800MAは4時間足の50MAと近い

【移動平均線セットアップのやり方】

50MAと200MAと800MAの3つを表示してみて下さい。

実は50MA自体もよく使われる数値なのです。

不思議なことに、
15分足でエントリータイミングを伺っている時に、4時間足の50MAのおよその値位置が分かります。

15分足のトレードで4時間足を環境認識にする、というのは常套手段。
時間軸を変える必要もなく「4時間足の移動平均線を越えたのか越えていないのか」が分かるという仕組みです。

このセットアップの便利な点は、他の時間足を見なくても大体の移動平均線の値位置が分かるところ!


移動平均線の考え方と注意点

移動平均線の考え方
移動平均線を考える

トレンドフォロー向きな指標の代表として、MA(移動平均線)をもう少し深く
考え方までご説明します。

 ※上にSMA(単純移動平均線)の短期トレード用セットアップも載せてあります。※なお、このページはトレンド向きのインジケーターの話でしたが、逆張り向きな指標は次の項で「RCI」をご紹介します。

MAの基本的な使い方は、トレンドフォローで
「MAの上を値段がキープしている間は決済せずに持っておく」こと。

そして割れないように祈る。


祈る

MAの基本的な考え方は『祈る』です。

上がれ上がれと願うのみ。
上がれ上がれと願うのみ。

MA(移動平均線)を割れないように祈るのみです(笑)。

ただただ上昇中に買って持っておくのがトレンドフォローですから、テクニカルも何もないです。

一番重要なことは精神的に耐えられるかどうか

「上がる!」と信じるのみというわけです。

 運が良ければ、そのまま上昇して行く。

でも状況が狂ったら下落してくるわけですが、その支えになるもの(心の?)がMAです。

つまり、移動平均線を割れないのならポジションは保有しておく。割れたら撤退を考える。

テクニカル分析と言うと、何かカッコイイ!ような雰囲気がありますが、そうでもありません。

ただの運ですから。(笑)

それが移動平均線です。

長期トレンドフォローをするトレーダーは、細かなテクニカルなど気にされない方ばかり。
そんな方々が参考にするのが、MAです。

MA(移動平均線)に皆の意識が集まる

MAを割れたかどうか

 それを皆が気にしたのであれば、そのラインが意味を持ち始めるわけですね。

平均値なんていう、もともと何の意味もないものが意味のあるものに変わる。

そんな不思議がこの世界にはあるのです。

不思議なMAでした。

(ちなみにないとは思いますが、MAを「マ」と呼ばないで下さい。(笑)「エムエー」です)


Q&A MAは長期で使うべき

短期で上下の動きが激しくなってくると、平均値など意味がなくなってしまうことがあります。

移動平均線が使えないのは特に忙しい短期トレードで、結局持ち合いだった!という時。

上がったら「上かっ!?」下がったら「下かっ!?」で、どちらでもなかった・・みたいな(笑)。ありますよね。

こんな時、平均値が役に立たないのはお分かりだと思います。

持ち合いでは平均値ではなく、端(はし)で買わなくてはいけないからです。※こういう持ち合いの時はフィボナッチを使うと簡単!

基本的に移動平均線はトレンドフォローなので、「一瞬の暴騰を獲る!」というような売買ではなく
長く持つことによって利益を出す。

だから移動平均線はデイトレード向きではなく、スイングトレード向きです。


idea もう一つのMAの使い方

もう一つの使い方として
細かな値動きの上下をノイズと捉えて惑わされないようにする、というものがあります。

これは大きな数値のMAではなく、
例えば5MAや10MAなどの小さな数値の移動平均線を使って考えます。

5MAは5本のローソク足の終値。実際のローソク足ではなく、この5MAで値動きを考えるという方法です。

あくまでも平均化された数値で考えることにより、激しい上下に惑わされにくくなる。

すぐに上下が分からなくなってしまうような方は、この方法を使ってみても良いかも知れません。

※平均足を使っても似たような効果があります。

→次はこちら逆張り向きな指標


指標の種類の学習項目