エリオット波動原理
本当は難しいのがエリオット波動原理。ダウ理論と組み合わせると、2番底や2番天井を狙える!
エリオット波動原理をどうトレードに活かせば良いのか。
について、実用的かつ初心者でも役に立つ利用方法を忖度なく書いてあります。
『いまいち売買に活かせていない!』という方は読んでみて下さい。
エリオット波動原理とは?
エリオット波動原理は、≪R.N.Elliott(ラルフ、ネルソン、エリオット)≫が考えたからエリオット波動原理。
1波2波3波4波5波とA波B波C波という『三段上げの二段下げ』の原則を(基本原則として)語ったものです。
上昇は1波3波5波で、調整が2波4波。
下落が始まると、A波C波が下落でB波が調整です。
※5波までを推進波(または衝撃波)と言い、A波~C波を修正波と言います。(細かい話は覚えなくて大丈夫です。しかし上の図は覚えて下さい。)
で、ここからが重要ですが、まずチャートをしっかりと確認して下さい。
本当にそうですか?
本当にそうなっていますか?
そうなっている時もあれば、そうなっていない時もあるはず。ただ、そうなることは多い。
重要なことは、次の2つ。
- 『今がそのパターンかも?』と疑うこと
- 今はエリオット波動原理のどの位置にいるかを、常に考えながらトレードすること
例を挙げます。
エリオット波動原理の例
上昇5波下落3波の中にいるのであれば、「次はどうなるのか」を考えながらトレードします。
5波(天井へ向かう最後の上昇)の天井で買ったらもう遅すぎます(笑)。
※間違っても1波や3波や5波(上昇局面の高値)で、高値掴みさせられないように!
①買い場は2波と4波(上昇中の下落局面)。ただし、買うのはそれが立ち上がって来てから!
つまり、3波と5波が始まる時に買う。
このチャートではA波(天井からの下落)→B波(調整のための上昇)と来て、最後のC波の下落がまだ出ていない様子。
であれば、『ここから下落するのではないか。』
例えばそう考えるわけです。
B波の調整が終わり、A波の安値を下回ったらいよいよC波の下落が待っています。→『C波を売るか!!』と考えたとします。
②売り場はB波の頂点~下落し始めた時orA波の安値を下回った時。
それ以外は売ったら駄目。
B波の頂点なら良いとしても、B波の上昇中は危険だからです。
B波が上昇し切ってから売りを考えるのですが、この3つが分かっているとBESTです。
「どのくらい戻るか?」「天井を越えて行かない理由は何か?」「下落するとしたらどこまで下落するか?」
後は「どこまで下落するか」を計測して、また始まる1波を待つのみ。
簡単ですね。
※C波を売るのはやめて、「やがて来る1波を待つ」というのも一つの手かもしれません。
このエリオット波動原理、信じすぎるのもどうかと思いますが、確かに多いと言えば多いパターンです。
よく検証して話半分くらいで使う方がいいでしょう。
というよりも、実は難しいので本当に使いこなすには膨大な月日と研究が必要です。
ではここから、
- エリオット波動を使いこなすのはいかに難しいか?という話と、
- 実際にはどうしたら良いのか?について話します。
本当は難しいエリオット波動原理。
このページでは簡単かつシンプルに説明しました。
しかし実は結構難しい理論です。
- aとかbではなく、A B Cや、(a)(b)(c)、そしてⓐⓑⒸなど規模によって色々と記号を分ける必要があります。
- 9つの波の段階があります。グランドスーパーサイクル スーパーサイクル サイクル プライマリーなど。
詳しくは次の表をご覧下さい。
エリオット波動原理の細かな分類
波の段階 | 5つのトレンド波(推進波) | 3つの反トレンド波(修正波) |
グランドスーパーサイクル | Ⓘ~ | ⓐ ⓑ Ⓒ |
スーパーサイクル | (Ⅰ)~ | ⒜ ⒝ ⒞ |
サイクル | Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ | a b c |
プライマリー | ①②③④⑤ | Ⓐ Ⓑ Ⓒ |
インターミディエート | ⑴⑵⑶⑷⑸ | (A) (B) (C) |
マイナー | 1 2 3 4 5 | A B C |
ミニュット | ⅰを丸で囲んだ数字~ | ⓐ ⓑ Ⓒ |
ミニュエット | (ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅴ) | ⒜ ⒝ ⒞ |
サブミニュエット | ⅰ ⅱ ⅲ ⅳ ⅴ | a b c |
マイナーは推進波1~5と修正波A~Bですから、上のチャートは記号が間違っていることになりますよね。
※上の表のようにややこしい話が色々とあるのですが、ここではやめておきます(笑)。
覚えておいてほしい、エリオット波動の少し難しい部分2つ
- 5波は延長されることがある。加速度的に上昇の期間が短くなって(要するに角度が付いて)行くようなイメージ。
- 三角持ち合いのようなレンジ幅で上下していても、修正波(上昇後の下落)にカウントされることがある。
この2つだけ追加で覚えておきましょう。
まとめます。
エリオット波動原理のまとめ!
- 基本は上昇5波、下落3波。最低限これは覚えるべき。
※修正波は下げ上げ下げの3回で終わる - 1波に対応する書き方はA~C波。(表記の問題)
※ただし、規模によってaや(a)など本来は使い分ける - 上昇5波=推進(すいしん)波。下落3波=修正(しゅうせい)波。こう呼ぶ。
※例外;5波以降も延長する場合がある。修正波は持ち合いで終わることがある。
ただし、きちんと覚える必要はなく、
「上昇が5波で、下落が3波なんだな!」程度の把握で大丈夫です。
※そもそもエリオットさんは1930~40年代に活躍された方ですので、現代において真相を確かめることは出来ません。
私が得意なパターンはB波や2波の終わり
この中で、私が得意にしている方法があります。
B波の頂点で売る方法です。
※エリオットを意識しているかどうかは別。実際はしていない。
これだけやっていてもまあ勝てます。
B波は基本的に頂点より下で終わります。高値を越えたらそれは違いますからね。
これを売ります(つまり、二番天井からの売り)。
その後は大きな下落が待っていて、今まで時間を掛けて上昇を買ってきた人を横目に素早く同じだけの値幅を稼げるわけです。
(場合によってはそれより多く)
良いでしょう?(笑)
これが逆張りの醍醐味です。
どうやってB波の頂点を探すのでしょうか。
フィボナッチを使う方法とギャンを使う方法があります。
これらのツールを上手く使うと押し目買いも戻り売りも簡単に出来ます!
※メール講座の応用講座では、無料でフィボナッチの売買手法を一つGET出来ます!この無料の方法でも三番天井の戻り売りは出来る。
二番天井で売るには?二番底で買うには??
上下逆にすれば、2波の二番底が同じような売買ポイントです。
(余談)エリオット→フィボナッチへ興味が移った・・。
私の場合、トレードを始めた頃に”ある本”に出会いました。
エリオット波動の1波と3波の比率、1波と5波の比率などにはフィボナッチ数列が関係している。
たしかFXプライムの口座開設で貰った本
これが第一歩でした。
それからトレーダー人生が始まり、今では多くの会員様を抱えるフィボナッチトレーディング研究の第一人者となれたように思います。本も二冊出版しました。
独自の研究が進み、エリオット波動との関連内容はまるっと忘れてしまいましたが(笑)、フィボナッチだけで相場の天底が分かるようになりました。この方が簡単で、値動きにフィットします。
エリオット波動も良いのですが、その研究を進めるよりも私はフィボナッチをお勧めしたいですね。
私の本というのはこちら!
読んでみて下さい。
著書紹介
「極意書 フィボナッチトレーディングの進化論」
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フィボナッチとギャンの秀逸な使用方法やトレード手法を解説した本。これ一冊で、フィボナッチを使ったトレードはマスター出来ます。
極意書E-BOOK
エリオット波動原理のダメなところ
これはページ上の方で「エリオット波動原理の例(←)」として紹介した、基本の5段上げ3段下げのチャート。
最後はC波になったのだな、と思われましたよね?(笑)
この相場は上に行きました。
エリオット波動原理で間違える原因
- カウントを間違える
- 目標値を達成していない
波動をカウントする高値安値を間違えたら、今が5波なのか3波なのかが食い違って来ます。そして、波動のカウントはあなたが思っているよりも難しい。
次に、相場はフィボナッチの目標値へ向かって進むので、到達していないならまだトレンドは終わりません。5波だから天井だと思っていると、7波が出現します(笑)。
エリオット波動原理を使いこなすには?
それではどうしたら良いか?
これで正しくエリオット波動原理をカウント出来るようになります。
また、エリオット波動原理が正しいというよりは「エクスパンションが正しい」とも言えます。
理論の初歩的な知識は、既にこのページで学んで頂きました。
あなたにとって重要なことは次の2つです。
- エリオット波動原理で”使える”売買ポイントで買えるようになる
- エクスパンションの売買ポイントでも買えるようになる
これだけ。
理論は応用するもの
現代はこの段階に進んでいます。
つまり、実際に反発するポイントをしっかり抑えて、損切りと利食いを正しく置くことが重要!
だから今教えた以上にエリオット波動原理を深掘りしなくても、トレードで利益は出せます。深く知ったところで後付け(値動きが終わった後)でしか分からない理論なのだから(笑)。
しかしそれでも決まった売買ポイントはあります。それを知れば良いという事。
そして、学べる教材は2つあります。
どちらも1万円以下の格安で教えているので、「エリオット波動原理×エクスパンション」で売買したい時はチェックして下さい。
【おまけ】ダウ理論とエリオット波動の組み合わせ
「切り上げ切り下げ」について、ダウ理論の項目やその応用編で書きました。
ダウ理論だけで「天底を見抜き、相場の起点で買う」ことは出来るのでしょうか。
結論から言えば、「天底を取る、二番天井から売る、二番底で買う」という売買がやりたいのであれば、ダウ理論だけでは難しい。
「実際に安値を切り下げるまで、切り下がる事が分からない」ので、ダウ理論だけでは相場の転換を取るのは難しいのです。
ダウ理論でも二番底・二番天井を取れるシーンとは?
- 「先に安値を切り下げてから→高値付近へ向かった」のなら、高値は切り下げるはずだと考えて売れます。※ダウが崩れているから
- しかし、先に高値を切り下げた場合は
次に安値が切り上げたらアップトレンドなので、ダウ理論では安値を割れるまで入れません。
※一度立ち止まって考えて頂ければ分かるはず。
例;上昇して、天井付近だとします。
安値を割れるまでは、高値を切り下げてもまだ持ち合いという認識になります。
つまり、「前の目立った安値を切り下げるまでは下落トレンドに転じることが決して分からない」。これがダウ理論です。
エリオット波動原理とダウ理論を組み合わせた場合
しかし、「エリオット波動として5波の頂点だと認識した上で、B波を待ってから売る」という方法があります。これなら、B波(二番天井付近)や2波(二番底付近)で買えます。
つまり、エリオット波動とダウ理論を合わせるのなら、トレンドの転換を早く判別出来る可能性があります。
相場の転換(大底、大天井、二番底、二番天井)を取る3つの方法
- フィボナッチで押し目を買う、目標値到達による反転を売る。
- ギャンファンやフィボナッチファンで押し目を買う。
- エリオット波動原理で5波到達後の高値切り下げを売る。C波終了後に1波から買う。
オールマイティなのがフィボナッチ。天底も押し目も捉えらえます。
ギャンファンは幅広いエリアの押し目を捉えられ、フィボナッチファンは急な下落にも対応出来ます。
エリオット波動ではどこまで行くかが分からないので、値幅の算出にはフィボナッチの併用が必須です。
※エリオット波動原理はエントリーポイントという面では弱いが、ダウ理論より良い値位置で買える。「これが1波である、これが5波である」という認識のもと、早めのエントリーが可能になるため。
まとめ
まとめると、エリオット波動原理は1波からc波までの上昇5波・下落3波が基本。
今がどの位置にいるかを考えて下さい。
沢山書いても原則的にはこれだけ(笑)。そして、『どこで2波が終わるのか?どこから5波が生まれるのか?』
こういった事が売買ポイントのコツです。
ご参考になれば幸いです。