順張りというのは、簡単に言うと上昇傾向のときに買う。
逆張りだと、上昇しきったところで売る。
一番簡単に言うと、その違いがあると覚えておいてほしい。
※売るというのは株でいうと、『空売り』するということ。
-空売りとは、一回株券を人から借りておいて、高値で売り、安値で買い戻すというイメージ。FXでは当たり前のこと。
今回の話題は『順張りと逆張りはどちらがいいか』。このコラムでは口語体で書きますが、お気になさらず(笑)。
順張りは、上昇傾向のときに買うので、時間が経つとその方向へ値が進む。
つまり、持っていればそのうちに利益になって、その利益は次第に大きくなる。
そんなイメージ。
長期はもちろん順張りが向いている。
なぜなら長い期間経てば経つほど方向性が合っていれば利益が乗るから。
短期であったとしても、短期なりに短い時間軸の中で
順張りをすることが出来る。
例えば朝から上昇を始めて、夜まで上昇し続ける時、朝買っておいて夜決済するという事が可能。
これが順張り。
順張りの良さは、トレンドが続く限り、保有する期間が長いほど利益が乗ること。
より「投資」に近い。
順張りは値動きが一旦下落している調整の時間であっても、上昇すると信じて持ち続ける根気と信念が必要になる。
『利益になると信じて待ち続ける』『少々の浮き沈みで一喜一憂しない』ことが必要。
但し、一方的にいつまでも伸びていくラッキーな相場に出会ったら、この順張り以外で利益を出すことは難しい。
売ってみたところで、結局は伸びていくのだから皆が買った方がいい。そうでしょ?(買う以外の選択肢は見当たらない)
しかし、そうそういい相場には出会えないでしょう。
通常はある程度値が伸びたら、一旦戻って、またどこかで上昇を始めるもの。
そうなったら、下落中も買いで持っていることは損に思えるかもしれない。
それでも安値で買ってまだ目標に達してもいないし、
むしろ伸びる可能性があるからどうしても無理な展開になるまでは、いや、
たとえ下落して損をするまで値が落ち込んだとしても、俺は(私は)買い続ける。
ここまで来ると、投資だと言える(笑)。
とにかく少々の浮き沈みは気にせず、目標までは持ち続ける気概が必要だ。
これは「胆力(たんりょく)」とも言える。
少々の物事には動じない、という精神力が必要。
逆張りは「トレンドが終わる瞬間を狙って売る」というイメージがぴったりくる。
そんな考えで行うのが逆張り。
相場の性質として、戻る時は一気に戻ることが多い。
じっくり上がって、一気に下落する。
なので、急速な値動きで瞬発的に利益を得ることが出来る。
ところで先ほどから、順張りが上昇(買い)で逆張りが下落(売り)であるかのような物言いだが、
そういうわけではないので注意してほしい。
下落中に買うのも逆張り。(下落トレンドを売っていくのも順張り)
※ちなみにトレンドとは、とめどもない一方方向への動きのことを言う。
そうそういつもトレンドは発生せず、どちらかというと、
持ち合い期間という「どちらでもない値位置を保った動き」が実は多い。
値が動く方法へ買えばいい、とシンプルにお考えの方はこの持ち合いに捕まると上昇してもまた戻ってくるので
”げんなり”することになるだろう。
持ち合いの場合にも逆張りであれば、上昇したら売り、下落したら買い、‥持ち合いが続く限り稼ぎ続けることが出来る。
そういう面でも逆張りの優位性がある。
つまり、トレンドの終わり、そして持ち合いで優位性があるのが逆張りだ。
逆張りもデメリットはある。
逆張りはトレンドと逆方向へ売買することになる。つまり、
それがトレンドであった場合(持ち合いではなかった場合)持っている期間が長いほど危険だと言える。
逆張りは利益が出ている間に決済しなければ、いずれ利益は損失に変わるという性質を持っている。
このことを忘れないでほしい。
確かに、一瞬で稼げる。
しかし、利食い(決済すること)をし損ねると、逆に損に変わるという事だ。
もう一つ重大なデメリットがある。
逆張りは『トレンドの終わり』を見抜く力がないとできない。
・・・。
本当にできない。
なので、あなたがトレードを始めたばかりであれば、あまりお勧めは出来ない。
いつトレンドが終わるかの目測を誤ると、ただただ損をすることになる。
逆に、トレンドがいつ終わるのか、いくらになったら反転するのかさえ知っていれば
「入れ食い状態」になる。
それが逆張りの本質だ。
では順張りと逆張りはどちらがいいか。
どちらもいい。(笑)
得意な方でやればいい。というのが正しい答えだ。
向き不向きがある。
それは、人によってという事もいえるが、相場によってとも言える。
トレンドが一切発生せずに1年が過ぎたらどうだろう。
考えてみてほしい。
順張り、という事が成り立つだろうか。
この相場では逆張りが出来るやつが勝つ。
それは間違いないだろう。
では、一方的に上昇し続ける相場で、
ほとんど押し目(一旦の調整のことを言う)がない相場だったとしたらどうだろう。
逆張りが出来るのはまだまだ先だと言える。
だからこそ、相場によって使える技術も変わるし、向き不向きがあるのだ。